観葉植物の植え替え方法|失敗を防ぐために知っておきたい3つのポイント
「鉢に対して観葉植物が大きくなりすぎてバランスが悪くなってきた」
「鉢底から根が出ていて窮屈そう」
観葉植物は置物ではなく、時間の経過とともに生長します。
よく生長するのは、何より元気である証拠とはいえ、あまり大きくなりすぎると鉢とのバランスが悪くなったり、水や養分の吸収効率が悪くなったりします。
大きくなりすぎた観葉植物は「植え替え」が必要です。
この記事では観葉植物の植え替えについて、準備するものや手順・注意点などを紹介します。
観葉植物の植え替えで注意すべきポイント
まずは、失敗を防ぐために絶対に押さえておきたい植え替えにまつわる注意点を紹介します。
- 【1】植え替えの時期は春先
- 【2】適切なサイズの鉢を用意する
- 【3】古い土は使わず新しく合ったものを用意する
それぞれ具体的に見ていきましょう。
【1】植え替えの時期は春先
植え替えのタイミングについては春先がベストです。
植物の根があまり活動しない冬以外(4月〜10月上旬)とされていることもありますが、夏と秋もリスクがあります。
例えば、真夏は暑さで根が傷む可能性がありますし、秋は急激な気温の低下で弱ってしまう可能性があるなどです。
いずれも冬に比べると、枯れるリスクは低いとはいえ、避けたほうがよさそうです。
どうしても行う場合は、夏は涼しい場所で管理、秋は温度変化の少ない暖かい場所で管理するようにしましょう。
【2】適切なサイズの鉢を用意する
鉢は今植えているものよりも一回り大きいサイズの鉢を用意しましょう。
共通規格の植木鉢には「5号」「8号」など号数が振られており、だいたい口径が3cm大きくなるごとに号数が大きくなります。
今お持ちの鉢の号数がわかる時は、それより1つ大きいものを、わからない場合はだいたい3cmほど大きいものを選ぶと良いでしょう。
これを機にインテリアに合う鉢を選ぶのもいいですね。
【3】古い土は使わず新しく合ったものを用意する
植え替えの時にポロポロと落ちる古い土は処分し、新しい土を使いましょう。
溢れた土はもったいないからまた使おうと思われるかもしれませんが、痛んだ根や腐った根、養分のなくなったスカスカの土がほとんどです。
潔く処分してしまい、新しい土を使いましょう。
土は、ホームセンターなどに売られている「観葉植物の土」で十分ですが、品種によってもっと適した土がある場合もありますので、品種ごとの特性を調べておくこともおすすめです。
植え替え前に用意しておくもの
植え替えを始める前に次のものを用意しておきましょう。
- ・新しい鉢(一回り大きいもの)
- ・鉢底ネット
- ・鉢底の土
- ・観葉植物の土
- ・スコップ
- ・細長い棒(土を入れ込むのに使います)
また、外での作業が難しい場合は、ベランダや室内に敷く新聞やシートなどの敷物も用意しておくと良いですね。
手を汚したくないという方は、軍手やゴム手袋も用意しておきましょう。
観葉植物の植え替え手順
植え替えの手順を紹介します。
- 【1】新しい鉢の底にネットを敷く
- 【2】鉢底の土を入れる
- 【3】鉢から土と根を抜き取る
- 【4】古い根を取り除く
- 【5】新しい鉢と植物の高さを合わせて土を入れる
- 【6】植物の根を入れて周囲に土を入れる
- 【7】水しろを残して表面に土をかぶせる
- 【8】棒で土を突いて大きな空洞をなくす
- 【9】鉢底から流れるくらい水をやる
具体的な作業内容をみていきましょう。
【1】新しい鉢の底にネットを敷く
まず新しい鉢の準備をとして、鉢底にネットを敷いて、土がこぼれないようにしておきます。
もともと網状になっている鉢の場合は必要ありません。
【2】鉢底の土を入れる
鉢底用の大粒の土を入れます。
砂利などでも良いですが、鉢が重くなってしまうので、専用の軽い石でできた土が良いでしょう。
この土を入れておくことで、鉢の中の水はけが良くなり、根腐れしにくくなると言われています。
【3】古い鉢から土と根を抜き取る
古い鉢から土ごと根を取り出します。株の根元を手でしっかり持って、引っ張りながら鉢を逆さ向けるとすっぽりと取れることが多いです。
なかなか取れない場合は、鉢を壊さなければならないこともあります。
【4】古い根を取り除く
取り出した根のうち、ボロボロになっている部分や黒く腐っている部分がわかれば取り除いておきましょう。
ただし、無理に崩してまで取る必要はありません。
余談ですが、縦に細長い鉢から低い鉢に変える時は、サイズに合わせて根を切る必要がありますが、根が弱る可能性があるので、できる限りそのような植え替えは避けましょう。
【5】新しい鉢と植物の高さを合わせて土を入れる
取り出した根の大きさと鉢の高さのバランスを見ながら、鉢底の土の上に培養土を入れます。
鉢底までと鉢の縁、両方からの余裕を持たせましょう。
【6】植物の根を入れて周囲に土を入れる
培養土の上に観葉植物の根を置き、周囲にスコップで培養土を流し入れます。
入りにくい時は鉢の表面をトントンと叩くと入りやすくなりますよ。
【7】水しろを残して表面に土をかぶせる
周囲に土を入れ終わったら、根が見えなくなるまで表面に土を入れます。
このとき、鉢の縁きわきわまで土を入れるのではなく、3〜5cmの深さを残して置きましょう。
この余白は水しろといって、水やりをしたときに鉢全体に水を行き渡らせる重要な役割を果たします。
【8】棒で土を突いて大きな空洞をなくす
細い棒で鉢の縁付近の土を突いて、中で土が詰まって空洞になっている部分をなくします。
ただし、あまりにぎゅうぎゅう詰めに土を入れてしまうと、今後は逆に通気性や水はけが悪くなり、根も育ちにくくなってしまうので、簡単にやるだけにとどめておきましょう。
また、強い力で勢いよく突くと、根を傷つける恐れもあるので、軽い力で行いましょう。
土が中に入り込んで高さが低くなった場合は、補充してください。
【9】鉢底から流れるくらい水をやる
最後に水やりを行います。
鉢全体に水が行き渡るように、底から流れ出すくらいのたっぷりの量を与えましょう。
まとめ
観葉植物の植え替えについて紹介しましたがいかがでしたか?
観葉植物のサイズや状態が気になる時はぜひ試してみてくださいね。
自分で植え替えする自信がないという場合、一部の家事代行サービスや植木業者の出張サービスなどを利用するのも一つの手です。
また、オフィスや店舗に観葉植物を置いていて、今後も自分で植え替えをしながらキレイに保つ自信がないという場合は、観葉植物レンタルという方法もありますよ。