観葉植物に最適な土と植木鉢
観葉植物を元気に保つには、土や鉢にもこだわりましょう。
お店で観葉植物を買ってきた場合は、店頭に並んでいる間に植えてある土が固くなってしまっていることがあり、根が充分に育たない可能性があります。また、プレゼントでもらった観葉植物も、成長すると植え替えが必要です。観葉植物を元気に育てるためには、土を入れ替え、植物の根に合ったサイズの鉢に植え替えすることが大切なのです。
観葉植物の土選び
1. 植物の性質に合った専用の土を使おう
観葉植物にどんな土を使ったらいいのか分からなければ、まずは市販されている観葉植物専用の土を利用しましょう。基本的に、観葉植物が好む、水はけがよく保水性に優れたタイプになっています。
2. 自分でブレンドすると、より理想の生育環境に
市販されている観葉植物専用の土が合わない観葉植物もあり、合わない土のまま育てていると、葉の色が悪くなったり、枯れやすくなります。
観葉植物の原産地や特徴と、「水分はどれくらい必要なのか」「乾燥した状態を好むのか」「どこで育てるのか」などを把握して、条件によって土を配合すると、より元気に美しく保つことができます。
3. 自分で土をブレンドするのに、この言葉を知っていれば大丈夫!
- 赤玉土・・・関東ローム層の赤土で、園芸用の万能用土として古くから親しまれています。養分は含んでいません。弱酸性で通気性・保水性・排水性・保肥制にすぐれています。
- バーミキュライト・・・土壌改良土で、保水性にすぐれ、植物の生育をよくするマグネシウムやカリウム、鉄分などを含んでいます。
- パーライト・・・鉱物を高温で熱し、発泡させた白色粒状の土。軽石状で排水性にすぐれ空気をたくさん含むことができます。
- ピートモス・・・土壌改良材の一種で、ヤナギやミズゴケなどが堆積したものを、乾燥・粉砕したもの。混ぜた土を酸性にし、鉱物のバーミキュライトやパーライトと混ぜ合わせると、通気性・保水性・保肥性のバランスを整えてくれます。
- 竹炭・・・炭には無数の穴があいているため、そこに微生物が住みつき、土と根に養分・水分・酸素をバランスよく供給してくれます。園芸用の炭が売っているので見つけてみてください。
4. 観葉植物に適した土のブレンド
一般的な観葉植物が好む土の基本配合としては、赤玉土(小粒)6~7:腐葉土3~4をベースに考えましょう。
ワイヤープランツのように、水切れに弱く保水性の良い土を好む観葉植物なら、赤玉土(小粒)5:ピートモス4:バーミキュライト1くらいの用土がおススメです。
多湿を嫌うサボテンや多肉植物などが好む土の配合は、赤玉土(小粒)5:腐葉土1:パーライト4程度をブレンドするか、専用の土を選びましょう。
ハンギングする場合には、ピートモス6:パーライト2:バーミキュライト2を目安に。ピートモスは保水性が高いので、冬の根が休眠している状態のときに、水をやりすぎると根腐れを起こしてしまうことがあります。
観葉植物の種類に加え、管理する場所も考えながら土のブレンドにチャレンジしてみましょう。
5.ドイツ生まれの土「セラミス」なら清潔でお手入れ簡単
面倒な事が苦手な方、虫嫌いな方は、「セラミス」を使ってみてはいかがでしょうか?セラミスとは、ドイツで開発された室内園芸用の土です。
セラミスの原料は天然原料の粘土であり、高温処理して顆粒状になっています。無菌・無臭で清潔的な上、保水性、肥料もちに優れ、粒がつぶれることがないので土中に空気がいきわたり、植物をいきいき育ちます。
洗えば何度でも再利用できるので、自然と環境にやさしい用土と言えますね。
また、セラミスは植木鉢の底に穴があいていなくても植えられることも大きな特徴のひとつ。受け皿がいらないので、見た目もすっきり飾ることが出来ます。鉢底から水が流れず衛生的で、キッチンなどでも安心。水やりもラクチンです。
セラミスを使用した観葉植物のお手入れは、とっても簡単で、水やりは週に一度くらい、通常の1/3でOK!水やりの量は植えてある器の1/4くらいが目安で、セラミス全体に染み渡る程度にやりましょう。(飾ってある環境・植物の性質により多少異なります)
水やりのタイミングは、植物の根の付近に水分が無くなった時で、根元あたりに指を差し込んで湿っているか確認します。
肥料も植物の成長期に液体肥料を与えるだけで丈夫に育てることができます。それでも不安な方は、セラミス専用の液体肥料や水の残量を知らせるインジゲータを使用すれば安心です。
観葉植物に最適な植木鉢の選び方
植木鉢の選び方と観葉植物の植え替え時期
観葉植物の植え替え時期と方法
購入してから2年ほど経つと、鉢の中が根でいっぱいになってしまうことがあります。そうなったら植え替えの時期。目安として、現在の鉢より直径が3㎝大きな鉢を選んで植え替えましょう。土も新しいものを入れてあげるのをお忘れなく。
観葉植物などの鉢には規格があり、1寸や1号と呼び、3㎝ずつ大きくなります。
直径15㎝の鉢なら5寸、または5号サイズの鉢ということになり、次のステップとして6号サイズの鉢を選ぶとよいでしょう。
植木鉢の適切なサイズと根切りについて
植え替えが面倒だという理由で、最初からあまりに大きな植木鉢に植えてしまうのは良くありません。
土の量に対して、根の量が少なくなり、水分を吸いきれず、鉢の中の土がなかなか乾かないという状態になり、根腐れの原因となってしまいます。
逆に、大きな鉢に植え替えをしたくない場合は、2年に1回程度、幹や茎を切ってサイズを調整したり、根切りをしてから、同じサイズの鉢に植え替えを行ってください。
根切りとは、植木鉢から観葉植物の根ごと取り出して、根のまわりをぐるっと切ること。こうすることで、観葉植物の混みすぎた根がなくなり、また新たに根を張っていくことができるため、元気に育ちます。
底面潅水装置つき植木鉢の特徴と利点
水やりがどうしても面倒な方は、「底面潅水装置付き植木鉢」を利用してはいかがでしょうか?
底面潅水とは、植物の水やりを表土から行うのではなく、底面から土に水をしみこませ、根から水やりをする栽培方法のことをいいます。
観葉植物が必要とするタイミングに水やりを行うことができ、一度設置すれば水やりの手間が省け、気軽に飾ることができます。
→ 当社で使用している「底面潅水付き植木鉢 レチューザ」についてはこちら
観葉植物を植え替えしたあとに注意したい3つのポイント
観葉植物の植え替えのタイミングは生育期である、5~9月が理想的です。
観葉植物を新しい土と鉢に植え替えした直後は、手術後のような状態、急激な環境の変化にならすように、やさしく管理してあげましょう。
ポイント1:明るい日陰で管理
植え替え直後は、直射日光を避けて、1週間程度、レースカーテン越しの光が当たる、明るい日陰で管理しましょう。
ポイント2:水やりは土が乾いてから
土に根がなじんでいない時期でもあり、根腐れしやすいので、土が乾いてから水やりを。
乾燥に弱い観葉植物の場合は、葉水などで水分補給してあげましょう。
肥料もこの時期は控えましょう。
ポイント3:あちこち移動させない
環境になじませるように、レースカーテン越しの光が当たる明るい日陰に置いたら、移動させずに休ませてあげましょう。
土や鉢にこだわり、観葉植物に最適な環境作りにチャレンジしよう
観葉植物もメンテナンスしないと、イキイキとした状態で長く育てることはできません。
自分で土を観葉植物に合わせてブレンドしたり、インテリアにもなじむ植木鉢に植え替えたり、メンテナンスが楽しめるようになったら素敵ですね。