観葉植物の根腐れ対策|弱った時の対処法と根腐れ防止のポイント
観葉植物が枯れたり弱ったりする原因を調べると必ずと言っていいほど「根腐れ」という単語を目にされるのではないでしょうか?
言葉通り、根が腐っている状態ですが、今回は、根腐れが起きた時にどのような対処が必要か、普段からどのようなことに気をつけると良いかというポイントを紹介します。
観葉植物の根腐れとは?
冒頭でも少し触れましたが、根腐れとは「植物の根が呼吸できなくて腐りはじめた状態」です。
根が腐ると水分や栄養分を吸い上げられなくなり、葉が黄色〜茶色くなり、茎や幹がシワシワになり始め、新芽も出なくなり、枯れてしまいます。
さらに放置すると、腐った根や茎から悪臭を発するようになったり、鉢や土にひどいカビが生えたりして不衛生な状態になります。
観葉植物の根腐れの原因は”水のやりすぎ”
そもそも、なぜ根が腐るかというと、水をやりすぎることで引き起こされる地中の酸素不足が一番の原因です。
植物の根は、水を吸収するだけでなく、同時に生長に必要な酸素を吸収しています。
吸収する酸素は、”土の粒の間の隙間にある酸素”や”新鮮な水に含まれる酸素”の2種類ありますが、常に土が水浸しの場合、根の周りの水に含まれる酸素が徐々になくなり、生長に必要な酸素が不足してしまうのです。
人間でいう水中で窒息するのと同じような現象が起きているわけです。
そのため、受け皿に水溜まってる状態で放置し続けたり、地表が湿ってるのに頻繁に水やりをしてしまうと、鉢の中の通気性が悪くなり酸素不足に陥るため根腐れを引き起こすことになります。
観葉植物が根腐れで弱った時の対処法
観葉植物が弱った時に、鉢を観察して、次のような状態の場合は根腐れの可能性が高いです。
- ・長期間受け皿に水が溜まったままになっている
- ・鉢カバーの底が密閉されている(水が流れず空気も入らない)
- ・土の表面が濡れている・コケや藻が生えている
- ・カビっぽいニオイまたは腐ったようなニオイがする
このような場合、手遅れの可能性もありますが、次のことを試すと復活の可能性があります。
まずは水やりを控えて土を乾かす
まず試していただきたいのが、土の表面が乾くまで水やりを控えるということです。
植物がグッタリしていると、つい水をあげたくなる気持ちはわかりますが、根腐れの場合は、まず地中の水分を減らし、根に新鮮な空気を与えるイメージです。
一度乾いたら、2〜3日置いて、通常の水やり「土が乾いたらたっぷりと」に戻して様子をみてください。
土の表面がヘドロ状になっている場合は植え替え
土の表面がなかなか乾かない場合や、藻や苔のようなものが生えてヘドロ状になっている場合は、土自体も腐ってきていると考えられるので、植え替えたほうが良いでしょう。
一度鉢から抜いて、腐った部分(黒くてボロボロになった部分)を手で軽く取り除いた後、一回り大きい鉢にあたらしい土を足して植えつけます。
明らかに腐って弱った株や枝がある時
まずは土を乾かして様子を見ることが第一ですが、腐ってドロドロになった部分があれば先に切ってしまっても良いでしょう。
また、パキラなど数本仕立ての鉢のうち、1本だけ弱って枯れそうな場合は土が乾くまでは様子を見て、復活が難しそうであれば、弱った株のみ切って、残りの株を元気な状態に戻すことを優先するのがおすすめです。
腐った部分や枯れそうな部分は切っても良いですが、あまり切り詰めると、余計に弱らせる原因になるのでほどほどにしましょう。
また、腐った部分を切る時は、汁液が手に着く可能性があるので使い捨ての軍手やゴム手袋の着用をおすすめします。
観葉植物の根腐れを防ぐポイント
根腐れで観葉植物を枯らしたくないという方に、根腐れ対策の方法を紹介します。
水やりの頻度や量に注意する
お気に入りの植物や、いつも目につく場所に置いた植物は、つい何かお世話をしたくなるかもしれませんが、土が湿っている状態でむやみに水をやらないように気をつけましょう。
観葉植物の水やりの基本は「表面が乾いたら、たっぷりと」です。まずは、地中に酸素が行き渡るように、少し乾かすことが大切です。
特に、中身の見えない鉢カバーを使用している場合は水やりの量が難しいで、水やりの加減がわかるようになるまでは、受け皿タイプの鉢の観葉植物を置くことがおすすめです。
【参考記事】
「観葉植物の水やりのコツ|頻度・タイミングや量は?」
品種ごとに注意するポイント
観葉植物の中には根腐れしやすい品種があります。
葉っぱが分厚い、いわゆる多肉植物や、乾燥地方原産で水やりをあまりしなくて良い次のような品種などが該当します。
- ・サンスベリア
- ・ザミオクルカス
- ・ペペロミア
例えば、サンスベリアは根腐れを起こすと、葉っぱまでドロドロに腐ってしまうことがあります。
水はけの悪い土(黒っぽく目が細かい土)に植わっている場合は、サボテンの土・多肉植物の土など水はけの良い用土に植え替えておくと根腐れ対策に有効です。
季節ごとに注意するポイント
夏と冬は特に根腐れが起きやすい季節ですので注意が必要です。
夏の注意点
夏は水不足で枯れやすくなる季節ですが、だからと言って水をあげすぎても、腐りやすいので注意が必要です。
特に、一度水不足でぐったりした観葉植物にタプタプになる程水を与えてそのまま放置すると、ただですら弱っている根にさらにダメージが加わり、腐食が進行します。
また、腐るだけでなく、水が高温になって根が茹で野菜のような状態になって枯れることもあるので注意が必要です。
冬の注意点
冬場は観葉植物の活動(生長や光合成)が活発でなく、根からもあまり水分を吸い上げません。
そのような状態で、「空気が乾燥しているから…」と水をたくさんあげてしまうと、すぐに根腐れを起こしてしまいます。
水やりはいつもより少ない頻度で、表面が乾いて2・3日後に与えるようにしましょう。
根腐れかな?と思ったらまずは土を乾かすことが大切
今回は根腐れ対策について説明しましたがいかがでしたか?
土の中にある根は、地表からは見えないので、弱っていてもなかなか気付きにくい部分です。
「あれ、おかしいな」と思った時には根腐れが進行して、手遅れになっていることが多いので、日頃から、水やりの頻度や量を調整し、土の状態のチェックを欠かさないようにしましょう。
とはいえ、オフィスや店舗などにインテリアとして植物を置く場合、業務に追われてなかなか満足な管理ができない可能性があります。
そのような状況にお困りの際は、観葉植物レンタルがおすすめです。