観葉植物に付く白い綿とベトベトの正体は害虫!コナカイガラムシの対策方法
白い綿はただの埃ではない!害虫コナカイガラムシは放置厳禁
コナカイガラムシは木や植物に貼り付いて汁液を吸う昆虫の一種で、観葉植物につくこともあります。
一見、白い綿埃のように見えますが、コナカイガラムシの場合、よく見るとその綿の中に小さいわらじのような白い生き物がいると思われます。
さらに白い綿の周りがベトベトしている場合コナカイガラムシの排泄物と見てほぼ間違いないでしょう。
ただの小さな虫だし、埃みたいにそのうちどこかに行くだろうと思って放っておいてはいけません。
コナカイガラムシは害虫ですので、観葉植物に付いたまま放っておくと下記のような害を及ぼします。
・汁液を吸って観葉植物を弱らせる
・ベトベトした排泄物が病気の原因になる
さらに、1個体からでも大量発生して他の植物にも移る可能性があるので早期の対策が重要です。
それでは、実際にコナカイガラムシの見つけ方、見つけた時の駆除方法と、コナカイガラムシを寄せ付けない予防方法をご紹介したいと思います。
1匹だけじゃないかも…コナカイガラムシの見つけ方
コナカイガラムシは密集して生息することが多いようですが、点在することもあり、さらに特定の観葉植物につくわけでもなく、付く場所・部位も選ばないようです。
緑の葉に白い埃のようなものが付いていると目立つので、葉の表面の場合はすぐ発見できるかもしれませんが、葉の裏や、茎の付け根、葉に隠れて見えない新芽などについているものはしっかり見ないと発見できないかもしれません。
1匹見つけたり、葉のベトベトが気になったりする場合は、まだどこかに潜んでいる可能性がありますので、下記のポイントをしっかりとチェックすることをおすすめします。
・白い綿埃がないか、普段は見ない葉の裏まで念入りに確認する
・観葉植物を触ってベトベトしていないか確認する
・他の植木鉢の植物の葉も確認する
ただし、葉に水滴がついてベトベトするだけの場合は、ポトスやモンステラなどのサトイモ科の植物の他、パキラなど種類によっては、単なる樹液(蜜)である可能性もあります。
コナカイガラムシを見つけた時の駆除方法
直接取り除く
コナカイガラムシの数が少ない場合は手作業で取り除くことがおすすめです。
布や、歯ブラシ、数が少ないときは竹串などを使ってコナカイガラムシを観葉植物から取り除きます。
観葉植物自体を傷つけないように気を付けて作業を行ないます。
その他に高圧の水をあてて洗い流す方法もあります。
コナカイガラムシ本体を取り除いた後は、残った白い綿や、ベトベトした排せつ物も綺麗に拭きとります。
薬剤散布
密集している場合は殺虫剤などの薬剤の散布がおすすめです。
ホームセンターなどで買えるカイガラムシに効く駆除スプレーを散布してコナカイガラムシを殺します。
スプレーをかけた後の死骸は必ず観葉植物から取り除き、汚れも拭き取ります。
死骸をそのままにしておくと、病気の原因になる可能性がありますし、成虫のコナカイガラムシは薬剤が効きにくい事が多いので、まだ生きている可能性があります。
薬剤をかけてそのままにしておくのではなく必ず取り除くことをおすすめいたします。
取り除き方は1つ前の項目をご覧ください。
また、薬剤は臭いがきついものが多いので、室外で作業をされることがおすすめです。
枝ごと切ってしまう方が良い場合も
あまりにもコナカイガラムシの数が多い場合や、新芽にたくさんついていた場合は、切ってその部分を捨ててしまうのも一つの方法です。
ただし、種類や時期によっては株が弱り枯れてしまう場合もあるので注意が必要です。
コナカイガラムシを寄せ付けない効果的な予防方法
薬剤散布
株全体に、コナカイガラムシを寄せ付けない、または殺虫作用のある薬剤をあらかじめ散布しておくことでコナカイガラムシの予防を行なうことができます。
乳剤タイプの液が多いので、葉の表面に白い跡が残る事があります。
気になる場合は軽く拭き取っても薬剤の成分はある程度残りますが、駆除した直後の予防として散布する場合は、まだコナカイガラムシが周囲にいるかもしれないのでしばらくそのままにしておく方が望ましいでしょう。
また、臭いのきつい薬剤も多いので、ベランダや軒先など屋外で作業を行なうことがおすすめです。
風通しの良いところに置き葉にも水を与える
コナカイガラムシは、風通しが悪く乾燥した環境を好みます。
出来るだけ部屋の換気を行ない、時々、シャワーまたは、霧吹きなどで株全体に水を与えてあげると良いでしょう。
まとめ
コナカイガラムシは風に乗ってやってくるという説もある反面、窓のない部屋でも発生することもありますので、衣類や荷物について入り込むという説もあり、侵入経路・方法の特定できない害虫だといえます。
普段から、観葉植物をよく観察し、コナカイガラムシがついていないか目を光らせて、見つけた場合は速やかに駆除し、予防をしておくことが大切です。
侵入経路が特定できないとはいえ、窓や扉近くに観葉植物を設置する場合は特に注意が必要と言えるでしょう。
レンタル観葉植物を扱う弊社では、かつては温室内でのコナカイガラムシの発生に悩まされておりましたが、現在では、夏場は週に1回、冬場は月に2回、観葉植物に薬剤散布を行ないコナカイガラムシの発生を防いでおりますので、ほとんど見かけることがなくなりました。
レンタル中にコナカイガラムシがついてしまった観葉植物はすぐ交換に伺い、温室外で駆除してからまた元通りの元気な姿になるまできちんと管理させていただいております。